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「目覚め歯磨き」が感染症対策に有効!? 口腔ケアと感染症の関係とは?

カテゴリ:健康, 家族・子育て

感染症対策と言えば「手洗い」「咳エチケット」がまず思い浮かぶと思いますが、実は「歯磨き」も感染症予防に重要な役割を果たしていることをご存知ですか? 専門的口腔ケアによってインフルエンザの発症率が10分の1に減ったという調査結果もあり、感染症対策として口腔ケアを推奨する専門家もいるほどです。「歯磨き」と感染症予防の関係についてご紹介します!

✓お口は優秀な免疫システム!?
✓朝起きてすぐのお口は一番汚い!?

✓鼻呼吸は天然のマスク!?

お口は優秀な免疫システム!?

私たちの口や鼻は、食べ物や病原菌などが体内に入る入口です。そんな口や鼻には、粘液で適度に湿っており、ウイルスなどの侵入を防ぐ役割があります。しかし、空気の乾燥しやすい冬はのどや鼻の粘膜も乾燥しやすく、傷みやすいため、ウイルスなどが体内に侵入しやすくなります。また、口腔内にはたくさんの細菌が生息しており、細菌が作り出す「プロテアーゼ」という酵素が粘膜を破壊することで、ウイルスが侵入しやすくなることが分かっています。口腔内が歯垢や歯石、舌苔などで汚れていると、細菌が増殖する→「プロテアーゼ」が増える→ウイルスが侵入しやすくなる、という悪循環に陥ってしまいます。口腔ケアは、虫歯や歯周病予防をはじめ、インフルエンザや肺炎などの感染症予防にも有効なのです。

シャボン玉石けんの調査によると、歯磨きが感染症予防になることを知っているのは49%と半数以下で、“感染症予防“という意識で歯磨きをする人はわずか30%という結果に。

Q)「歯磨き」や「舌磨き」が感染症予防になることをご存知ですか?(単一回答)

Q)日常の感染症対策を教えてください。(複数回答)

※シャボン玉石けん調べ(WEB調査、全国の20代~60代の男女を対象、N=747、2019年11月実施)

朝起きてすぐのお口は一番汚い!?

唾液は細菌やウイルスを防御し、口腔内の汚れも洗い流してくれるので、起きている間は唾液の力である程度は守られています。しかし、寝ている間は唾液の分泌が低下するため、細菌がどんどん増え、寝起きのお口は細菌が一番多い状態になります。そこで、朝起きてすぐの「目覚め歯磨き」によって口の中を清潔にすることで細菌を減らすことが重要です。朝はうがいだけ、マウスウォッシュだけで済ませていませんか? 歯垢は細菌のかたまりでバリアを作るため、うがいやマウスウォッシュだけでは取り除くことができません。歯ブラシによるブラッシングによって物理的に取り除く必要があります。

口腔ケアでインフルエンザ発症率が10分の1に!?

65歳以上の在宅療養高齢者190人を対象に2003年~2004年に行われた調査によると、口腔ケアによってインフルエンザの発症率低下につながることが分かっています。調査では、Ⓐ歯科衛生士による口腔ケアを実施したグループ、Ⓑ本人・家族によるこれまで通りの口腔ケアを実施したグループに分けて半年後にインフルエンザの発症率を比較したところ、Ⓐグループではインフルエンザの発症者が1名に対して、Ⓑグループではインフルエンザの発症者が9名で、口腔ケアによってインフルエンザの発症率が10分の1に減少しています。

✓歯磨きのポイント

①夜はしっかり丁寧に
寝ている間は唾液の分泌量が低下して細菌が繁殖しやすいので、夕食後か寝る前には汚れを残さないように丁寧に歯を磨きましょう。

②朝は起きてすぐにブラッシング
歯磨きをしないまま飲んだり食べたりすると、寝ている間に増殖した細菌も一緒に体内に入りこんでしまいます。朝起きたらすぐに歯を磨きましょう。また、歯ブラシによるブラッシングで汚れを物理的に取り除きましょう

③舌磨きもおすすめ
細菌は歯だけではなく、舌にも多く生息しています。1日1回を目安に舌磨きも合わせて行うのもおすすめです。ただし、舌はとてもデリケート。歯ブラシでゴシゴシこすると傷ついてしまうので、舌磨き専用のグッズを使ってやさしくケアしましょう。

シャボン玉石けんの調査によると、“朝起きてすぐ”“朝食前”に歯を磨く人は合わせて41%、舌磨きを行っている人は56%でした。

Q)歯磨きはいつ行っていますか?(複数回答)

Q)舌を磨く「舌磨き」は行っていますか?(単一回答)

※シャボン玉石けん調べ(WEB調査、全国の20代~60代の男女を対象、N=747、2019年11月実施)

鼻呼吸は天然のマスク!?

人は1日に約1万リットル分の空気を吸って、同じ量の空気を吐き出していると言われています。この呼吸の仕方も感染症予防に大きな違いが出てきます。鼻呼吸は、鼻毛や粘液などによってホコリや花粉、ウイルスなどを絡めとり、痰などによって体外へ排出するフィルターのような働きがあります。また、乾いた冷たい空気を吸い込んでも鼻の奥で体温近くまで温められ、湿気を含んで肺へと送られます。これによって、乾燥に強く湿気に弱いウイルスなどをブロックし、冷気を和らげ肺の負担を軽減してくれます。まさに天然のマスクと言えるのです。しかし、口呼吸の場合はこうした天然マスクの働きがなく、ホコリやウイルスなどの異物や冷たい空気が喉までダイレクトに運ばれてくるため、ウイルスなどの感染リスクも高まります。マスクを着用していると呼吸がしづらく無意識に口呼吸になってしまうこともありますが、鼻呼吸を意識しましょう。

鼻呼吸が苦手な人におすすめの「あいうべ体操」

口呼吸を改善し、鼻呼吸に戻してくれる簡単な体操です。1日30セットを目安に行いましょう。10セットを3回など複数回に分けてもOKです。

①「あー」と口を大きく開ける
②「いー」と口を横に大きく広げる
③「うー」と口を前に突き出す
④「べー」と舌先であごをなめるイメージで舌を大きく伸ばす

口を大きく開けるため、体操直後は口の中が乾燥しやすくなります。お風呂に入っている時などに行うのがおすすめですよ。鼻呼吸で免疫力をアップさせましょう!

※参考文献
・日本歯科医学会誌2006年3月号
・日本訪問歯科協会HP「今日から始める口腔ケア」
・社会福祉法人 恩賜財団 済生会HP「口腔ケアで感染症予防」
・西日本新聞2020年3月11日「『鼻呼吸こそ天然のマスク』専門家に聞く口腔ケア」

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