【専門家コラム】タオルの上手な扱い方
カテゴリ:洗濯
ふわふわのタオルで顔や体を拭くととても気持ちいいですよね。ずっとふわふわが続けばいいのに、と思いませんか? そこで、毎日使うタオルを長持ちさせるコツや扱い方のコツを村上パイル株式会社の村上政嘉さんに教えていただきました!
タオル(綿)はデリケート
タオル(綿)はてもデリケートで、温度や湿度、天候の違いによっても出来上がりに差が出てくるため、職人による高度な温度管理や糸さばきの技術が必要となります。
しかし、通常は生産スピードを高めるため、多くの化学薬品が使用されます。化学薬品を多用することは、自然環境に負荷を与えるだけではなく、繊維を必要以上に傷つけるため、見た目には柔らかく吸水性があるように見えてもタオルが痩せて硬くなるのが早くなってしまいます。
弊社(村上パイル株式会社)では、原糸から縫い糸まで化学薬品を一切使わない「エコタオル」を開発し、タオルを洗う工程では石けんを使用しています。商品ごとに適した方法で時間と手間を惜しまずに作り上げています。
タオルの上手な扱い方
ちょっとしたコツでタオルを長持ちさせることができるので、ぜひ毎日の洗濯やお手入れの参考にしてください。
新しいタオルは洗ってから使う
タオルの製造工程で取り切れなかった細かいホコリを取り除き、吸水性を高める効果があります。また、プリントされたタオルの場合は、最初は余分な染料等が出てくることがあるので、他の衣類と分けて洗うと良いでしょう。
洗濯では柔軟剤を使用しない
ふわふわに仕上げるために柔軟剤を使用される方も多いですが、柔軟剤の使用は控えましょう。タオル本来の吸水性を損ない、パイル※が抜けやすくなることがあります。
※パイル・・・タオルの糸が輪になっている部分のこと
タオルのごわつきを防ぐには
パイルが閉じて、圧縮されていくと硬くなってしまいます。洗濯後に干す際は、両手でタオルをパンパンとよく振ってパイルが開くようにし、四方にひっぱって全体のゆがみを直してから乾燥させましょう。
タオルがほつれてしまったときは
タオルを引っかけてしまい、糸が一部だけ伸びてしまったり、切れて生地が詰まってしまった場合は、根本でパイルをカットしましょう。タオルの織り方の特性上、ほつれがそれ以上進むことはありません。
未使用タオルの保管方法
お中元やお歳暮で頂いたタオルなどは箱や袋に入ったまま保管しがちですが、一度洗ってから保管しましょう。タオルは長時間放置すると、折り目の自組織が弱くなったり、表面だけ色あせてしまう場合があります。
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取材協力:村上パイル株式会社 代表取締役 村上政嘉さん |