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【専門家コラム】赤ちゃんにもお母さんにも心地よい暮らし

カテゴリ:健康, 家族・子育て, 洗濯,

妊娠や出産が、暮らしを見直す大きなきっかけになった。という方は多いのではないでしょうか。体にも自然にも悪影響を及ぼすものが蔓延している世の中で、昔ながらのものに出会い、その良さに気づき、子供達にも受け継いでゆくことが大切になるかもしれません。食事や、赤ちゃんが触れるものに自然派のものを推奨されている助産院「町のさんばさん」さんば長 助産師 川野敦子さんに、助産院でのこだわりを教えていただきました。

食事へのこだわり

「赤ちゃんは、お母さんのうんこですよ」と言っているのですが、赤ちゃんも便もまさにお母さんが食べたものでのみ作られる。お母さんがしっかり運動し、いいものを食べれば質のいい便が快適に出ますが、体によくないものを食べ、運動しなかったら出にくくなる。だから食事は大切です。身土不二といいますが、暮らしている土地のものが1番です。だから当院では、自家菜園で育てた無農薬の野菜を中心とした食事を提供しています。自然の素材を使って出汁をとり、調味料も自然なものを使います。昔から日本人が長く食べてきたものを食べるのが1番体に負担が少ないのです。

※写真はイメージです

赤ちゃんが触れるものへのこだわり

何でも、過剰に便利さ、快適さをうたったものが出てくると、昔は当たり前だったものがみんな不便で不快だと思い込まされてしまうのでは。おむつで言うと、赤ちゃんはおしっこやうんちをするとおしりが濡れて不快だと感じることも必要です。赤ちゃんの黄色いうんちは、無添加石けんで洗えばきれいに落ちます。自然なものを求めていると、ありがたいもので食べ物でも石けんでも縁があってほしいものに出会うことができる気がします。無添加石けんで洗えば、お母さんにも負担なく布おむつを使ってもらえるんです。きれいに落ちることを実際に体験すれば、洗濯が楽しくなります。今は、暮らしの中の知恵を親から子へなかなか伝承できない時代ですが、この助産院かその仲介になれれば、と思うんです。洗い方をしらない、素材の味を活かした食べ方を知らないだけなので、ちゃんと教えて、自分で実感すると面白くなって生活が変わっていく。100人が100人に伝えることができればいいと思っています。

※写真はイメージです

経皮毒について

自然界には存在しない物質が大量に出回り、経皮毒の影響は確実にあると思います。羊水の匂いも昔とは変わってきています。赤ちゃんのおむつかぶれも変わってきました。これからさき、不妊症やホルモン異常などいろんな問題が起こってきてもおかしくない状況です。だからこそ、今、それを若いママたちに伝えていくのが私の役割だと思っています。現代社会の中で忘れられたもの、ほんとうにいいものを後世に残していくことを、私が生きている間にやらなくてはならない。新しい命がこの世に生まれ、家族がみんな寄り添うとき、みんなが笑顔になります。自然の恵みに感謝する心を育てて、体にとって有害なものを、できる限りとり除く。そして、生まれてきた子どもたちにも自然を残すことができるよう、これからも伝えていきたいと思います。(経皮毒とは…皮膚のバリアをやぶって侵入する有害物質のこと)

文:川野 敦子さん

助産院「町のさんばさん」さんば長 助産師 お母様が助産師資格を持っていた影響を受け、自身も「助産師になりたい」と12歳のときに決意。助産師学校を卒業後、市立病院での勤務の後、フリーでおっぱい相談や育児相談に携わる傍ら、開院の夢を持ち続け、1998年「町のさんばさん」を開院。

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